月を球体に感じる方法
手元に天体望遠鏡が無い環境になるといつもと違った視点で見えてこれが意外と面白い!
月って不思議で、知識で球体と分かっていてもなかなかそうは見えないからです。
どうやっても平面に見えてしまいませんか?立体には見えませんよね。
人間の感じる立体感は目の間隔の視差で発生するものなので約38万kmも離れた月に視差を感じることはありません。それでも「遠くまで続く道」とか「山の遠近」のように視差が発生しないような距離でも擬似的に立体に感じる現象もあります。
一般的には月が球体であるという説明に「月の満ち欠けの変化」が使われているようです。
月が球体と考えると太陽と月と地球の位置関係で月の満ち欠けの説明ができる、平面では説明できないでしょ、だから球体なんだよっていうものです。
自分にはイマイチしっくりこないですね。
どうしてだろうと考えてみると、その時に月を見上げても形がすぐに変化してくれる訳ではなく静止したままだからなのかなと。何日か観察しないと体感できないですからね。
「その時」に球体に感じるには、満ち欠けの境界部分の少しグラデーションがかかってて見えるところに注目するのがいいでしょう。輪郭部分がくっきりして見えるのに対して、少しぼやっとしているので、これならその場で感じることができます。
この写真では右側から太陽の光が当たってるとイメージできれば球体に見えますね。
2011年12月4日 秦野にて FC-76で撮影 トリミング
もっと他にないかなと考えていたら思いつきました。
クレーターですよ!クレーター!
丸い円のクレーターを球に書くと球の真ん中付近は円で端に行くほど楕円になります。
試しに球にシールを貼ってみるとこんな感じになりました。
月を望遠鏡で見ると端のクレーターは楕円になっているのがわかります。
観測会でも実感してもらうのにいいかも。球に円のシールを貼ってもらって端ほど楕円になるのを体感してもらいその後に望遠鏡でクレーターを観察してもらって球体を体感する。
ちょっと見せ方が難しいかも知れませんが試してみたいです。