ペルセウス流星群の楽しみ方 ~地球とチリの動きを感じてみる~
「ペルセウス座流星群」は放射点がペルセウス座にあることからそう呼ばれています。
天体感測のススメがお薦めする流星群の見方は「地球の進行方向を感じながら流星を見る」です!
ペルセウス流星群で8月13日頃を例に挙げてみましょう。※図は夜半過ぎ2時半の星空

このときの地球は「地球向点」と書かれている点に向かって移動しています。8月13日頃には、すばるの近くに地球向点があるんですね。ここでの移動とは地球の公転の方向のことを指します。
地球の進行方向に何の意味があるのでしょうか?
ありえないですが、もしチリが完全に宇宙空間に停止していた場合はどうなるか?を考えてみましょう。

大事なのは「地球向点=放射点」になっているところです。
次に流星のチリが同じ方向に同じ速度で動いている場合を考えましょう。

横殴りの雨の中を走っているときの雨の動きをイメージするといいです。
ペルセウス座流星群も同じようなことがおきているのです。
最初の図を見てください。ペルセウス座流星群は地球向点=放射点になってませんでしたよね。
流星のチリが地球の進行方向とは別の方向に動いているからなんです。
この考えを広げると色々なことが見えてきます。
Qもしチリの速度が遅いものや方向が少し違うものが混ざっていたら? ⇒ A放射点がずれる
Q2つの異なる流星群のチリが同時に降ってきたら? ⇒ A放射点が別々の方向に2つできる(同時期に異なる流星群があるのはそのため)
もう何回か流星群を見たことがあるよ~という方も、流星のチリの動きを想像したり、地球の動き感じたりして楽しんでみてくださいね!レッツ天体感測です(^^)
<余談>
・放射点について考えると、最後にはここに行き着きます。
「観測して放射点の位置を調べると、地球向点との関係からチリの元々の動き(太陽系上の動き)が分かる」
天文現象の情報ではあらかじめ放射点がわかっているものとして紹介されることが多いですが、逆の過程で観測してみるのも楽しみ方の一つですね。
・地球向点という言葉が正式名称かどうかわかりませんでした。ただ太陽向点という言葉はあるので適当な表現と思っています。

共感していただける方がいてくれて涙が出るくらい嬉しい!(^^)さすがひろしさんです。この方法でしし座流星群の速さも実感できますし、ハレー彗星が母天体のみずがめη群とオリオン群で彗星の昇交点、降交点も実感できたりします。マニアックな喜びですが(笑)ぜひお試しください。